アレルギーと戦う。〜アトピー性皮膚炎〜
みなさんアトピー性皮膚炎って知ってますか。アトピーとかは知ってると思うんですよね、アレルギーとかも。しかし具体的にどんなものなのかは知らない方が多いと思います。私だってそうでした。ちょっと前までは…。
アトピー性皮膚炎とは〜っていう説明はここではしません。専門医とかではないので、そこはググッといてください。
私が今回このブログで綴りたいのは、
①アトピーじゃない人にどれほどアトピー性皮膚炎が辛いものか知ってほしい
②今現在アトピー性皮膚炎で苦しんでいる人と一緒に戦いたい!
ということです。
私のことを簡単に紹介致しますと、高校生の女子です。そして、私はアトピー性皮膚炎です。と一概に言えず、蕁麻疹や、手湿疹なども経験しています。ちなみに喘息(ぜんそく)も生まれながら持っています。しかし、アトピー性皮膚炎は生まれながらではなかったんです。発症したのは中三の後半頃ですから、そろそろ3年前になりますか。そんなぐらいからです。つまり3年間アトピーと戦ってきました。アトピー性皮膚炎は4、5人にひとりと言われていますから、これを読んで「たった3年間かよ、こちとら人生半分以上の付き合いだよ」という方もいらっしゃると思います。事実、アレルギーは完治することがないと今のところ言われてますので、私も年を重ねるとこれからの生涯ずっと付き合うことにはなります。
今回はそのたった3年間…私にとっては地獄のような思い出ばかりですが、それをこと細かくお話ししたいと思います。
そして、アトピー持ちで、このブログを読んでくれた方へ。
ここにはアトピーが治ったりマシになったりする方法を書くわけではありません。しかし、アトピーを持っている人なら誰しも悩みもがいていると私は思うんです。軽度だったり重度だったりあると思うけど、絶対一度は「なんで自分はこんな思いをしなくてはならないのか」って感じたことがあると思うんです。私がそうだったから。いや、過去形じゃありません、今もそう思うことあります。これからもそう思い続けると思います。
けれどちょっと待って下さい。
絶望的になる前にこの記事読んでみてください。空いてる隙間時間で構いませんから。長ったらしく書くけどぜひ読んでほしい。私も同志が欲しくてここに綴るんですから。苦しみは少しでも分け合いましょう。
私がここに記すことで誰かが希望を持ってくれたらいいな。そんな気持ちを込めて。
①アトピーじゃない人にどれほどアトピー性皮膚炎が辛いものか知ってほしい
まず、アトピー性皮膚炎が医学的観点からどういうものかっていうような説明は省いて(それは私書かずとも検索すれば出てくるので)、ひとことでこの症状を説明するならかゆいに尽きますね。
ひたすら痒い。かゆい。
驚くほど痒いんですよ、どこもかしこも。人によりますけど、私は下着の締め付け部分、両肩、首の後ろ、お尻、太もも、ひじやひざの裏、ですかね。
しかもね、たちが悪くて、痒くてかくじゃないですか。すると、どんどん痒みが増してくるんですね。痛かったりすることもある、血が出るほどかいてますから。でも満足できるまで痒みが収まらないんです。途中でやめるとピリピリしてムズムズが半端ない。かいてるときは無性に痒くて、皮膚がぼろぼろになる感覚がわかるのに手が離せないんです。血が出てることも感触でわかるけど、やめられない。
なぜならとても気持ちいいから。
あれは経験した人でないとわからない気持ちよさだと思います。でもかいたあとに残るのは自己嫌悪だけ。ふぅ気持ちよかったぁなんて絶対ならない。
なんでかいてしまったんだろう、皮膚がまたぼろぼろだ。かいてしまう自分が憎い、悔しい、情けない。こんな感情が渦巻くんです。
「は?かく自分が悪いんじゃん」
こう思われる方いると思います。
「(そんなの私が一番わかってる)」
こんな感じです。声に出してもどうせ分かってもらえないので、心の中で。
誰もかきたくて掻きむしってるわけじゃないんです。当たり前です。見るからに肌の細胞は壊れていくし、繰り返すと色素沈着っていって、黒くなり、分厚くなっていくんです。それをわかってる本人が何度も自らを壊すような真似をすると思いますか?
したくないんです、やめられるならすぐにでも掻くのをやめたい。今からでも肌を綺麗にしたい。そう思ってるんです。
けれどやめられないから自己嫌悪に陥るんです。
私は母によく「なんでそんなに痒いの?」って言われます。
こう言われると本当に悲しくなるし、腹が立つ。母は悪くないんです、だってアトピーを知らないんだから。この痒みがわからないんだから、それは仕方がないことです。けれど、なんで掻くのかなんて、私が一番聞きたいのです。
だから、身内や友人にアトピー性皮膚炎の人がいたら掻いてしまうことを咎めないで下さい。そういうものなんです、アトピーは。
なんで?って疑問じゃなくて、一緒に治そうって寄り添ってあげてほしいんです。特に私のように思春期の子は一番気にするはずです。それに体の成長が著しい思春期には発症する率があがります。爪で肌を掻けば、あっという間にぼろぼろになります。掻いた部分は黒くなって人に見せられなくなって隠してストレスが溜まって…
気づいてあげて下さい。子どもの口から皮膚科に行きたいなんて言うの、なかなか勇気がいるんです。私は打ち明けるときすごく緊張しました。しかし母はあっさり承諾してくれて、ほっとしたのを今でも覚えています。病院に行けば必ず薬は処方してもらえますし、今の状態が把握出来たり、また原因も突き止めることができるかもしれません。それがどれほど希望の光になることか…。
だからお願いします、一緒に戦ってあげて下さい。掻いているところをみたら、肌に傷がいっちゃうよってくらい優しくなだめてやってください。なんでそんなに搔くの?なんてあからさまに言うと、病気なんだから仕方ないだろ!ってそれを盾にされてしまいます。開き直られても今後に繋がりませんので、長い目で、支えてあげてください。
あと「可哀想」は禁句ですよ!
痒い範囲が広ければそれだけ多くの塗り薬や飲み薬をもらったりします。うちの祖母は私のそれをみて「可哀想に」って…。
いやいや、薬もらって治すぞ!って意気込んでるんだから、そこで可哀想はほんとにつらい。それこそ、なんで私こんな辛いのって改めて自覚させられましたよ。変な同情はいりません。だってこの痒さわからないでしょう?だったら肌綺麗に戻そうねって言われた方が俄然うれしいのです。
ざっと書きましたがこんな感じです。とにかく痒いんだ、我慢ならないんだってことを知っておいてください。あとは同情と励ましの違いにはご注意を!
②今現在アトピー性皮膚炎で苦しんでいる人と一緒に戦いたい
先程から述べてはおりますが、私はアトピー性皮膚炎です。3年間戦って来ましたが、未だに良くなっては酷くなりの繰り返しの状態です。少しでも掻いてしまうと一瞬でぼろぼろですからね。アトピーは恐ろしいもんです。
しかし私は中三の初っ端からアトピー性皮膚炎だった訳ではなく、初めは蕁麻疹だったんです。中学ではバスケ部に所属していたのですが、中三の夏に引退してから蕁麻疹の症状が現れ始めました。主に発汗や日光が原因で起こります。首が酷かったですね、さらに酷いと手首、膝裏、一度は瞼の上にもぷっくりできたことがあります(瞼や頭皮に蕁麻疹がでると危険らしいので覚えておいてください)。
蕁麻疹とは症状でいうと、蚊で刺された時みたいにぷっくり膨らんで、それがたくさん出るみたいな感じです。写真があればいいのでしょうが、見た感じがアレなので載せません。
そしてこれもまた痒い。めっちゃ痒い。けれどアトピーみたいな痒さではなく、掻いてもそんなに気持ちよくならないです。逆にムズムズしてうぁぁ!って感じでしたね。人によるとは思いますが。
けれども痒いからかいちゃう。するとやはり皮膚は黒くてガサガサになります。あの頃は髪の毛結べなかったですね。夏でも下ろしてました。が、私は汗で発症するので、ほんとに悪循環だったと思います。体育とか最悪でした。授業が終わるとすぐに首を確認して、酷いとタオルで隠して、そこから30分くらい安静にします。そうすると自然と収まってきます。しかしそれの繰り返しですね。汗をかくのが怖かったです。
当時は蕁麻疹ってこと知らなくて、しばらくしてスポーツジムに一緒に通ってた父に指摘されて知りました(隠してたけどバレました)。
それから皮膚科に行って蕁麻疹用のお薬をもらい、今では簡単に出ることはなくなりました。けれど、また不意に出てくることがあるので、いつもビクビクしています。
アトピー性皮膚炎になったのはこの後です。蕁麻疹が治った!と思っていたら、何やら肌が乾燥気味。色々保湿はしてみるけど一向に治りそうにない。冬を開けても治らないし、だんだん範囲も広くなってついには顔の皮膚がめくれだしました。目元が酷かったです。おでこ、目元、頬、鼻の下、耳、顎のラインなどなど。
顔なんて一番人目につくし、首みたいに隠せない。このときは困りましたね。いつも鏡を持ち歩いていました。この習慣は今でも続いています。
皮膚がめくれていたら恥ずかしいし、バレたくなかったので、少しめくれていたら取る。これを繰り返していると、赤らんできました。それで顔赤くない?なんてことしょっちゅう友人や先生に言われてました。
辛かったです。
なぜか私は親にいうのが恥ずかしくて、なかなか言い出せなかったけれど、ついに打ち明け、また、蕁麻疹の時と同じ皮膚科に通うことになりました。するともらった薬があっていたのか、たいぶマシになりました。嬉しくてたまらなかったです。鏡をみる回数が減り、毎日楽しく過ごしていたのですが、ある日から徐々に痒い。今度は体が。
汗をかく季節だったので、ひじの内側や、膝裏が痒くなるのは今までもよくありました。しかし、肩や下着に当たる部分も痒い。その頃はただかいていましたが、それはいつの間にか拡大していき、服を着て見える部分以外は大体掻くようになってしまいました。だからお腹もお尻も肩も黒い。明らかに掻いた痕が残っています。お風呂が嫌になります。滲みてすごく痛いんです。体中をかくから、ある時は頭しか洗えないなんてこともありました。背中に水があたると滲みて滲みて痛い。
少し汚い話になってしまいますが、
掻くと皮膚片が出てくるんですね。かさぶたになってたりすると、それも掻くとポロポロと剥がれます。それが服に溜まって、服を脱ぐとパラパラっと落ちたりして…なかなか辛い。
自分がやったことだし、悪いのは自分だとわかってはいるのですが、やめられない。掻くことが一向にやめられない。
せっかく顔が綺麗になったのになんで?って死ぬほどつらかったです。
蕁麻疹が治ったのになんで?って。
次から次へと身体に異変がおきて、もうどうなってしまうんだろうといつも不安でした。
夜寝る前にめちゃくちゃ泣いてしまう日がたまに来るんです。声は押し殺してひたすら泣きました。
なんで?なんで私ばっかり。家族や友達はあんなに綺麗な肌をしていて毎日笑っているのに、なんで私はいつも顔を隠して身体を隠して生きなきゃいけないんだろうって。
これもストレス発散だったんでしょうね。今思うとここで声を押し殺さずに親に相談していればもう少し早く解決していたのかも知れません。でも当時はほんとに辛いことしか考えられなかったです。良くなって、すると今度はまた別のところが痒くなって。
そして悲しいことにまだ悲劇は続きます。今度は手の指に気泡のようなものがポツポツとでき始めたのです。両手です。
それはだんだん増えていきました。指の側面や指の腹などです。
これはほんとに気持ち悪くて。小さな気泡がたくさんできるのでマジで見たくもありませんでした。やばいですよ、気になる方は調べて見てください。
自分の指なのに、気持ち悪くて仕方なかったです。
自慢じゃないんですけど、私の指は比較的細くて爪も縦長なので手っていうのは自分のお気に入りの部分だったんですね。よく褒められていたので、爪の手入れとか、乾燥とかすごく気を使っていました。
それが壊れていくのって、絶望的です。
一生治らないのかと思いましたね。あのときは嫌なことが立て続けに起きてたからメンタルがやられていたんでしょう。
あれは手湿疹というそうです。手に気泡ができて、痒みを伴うそうですが、私は痒くありませんでした。それは不幸中の幸いだったかもしれません。痒いと余計に触ってしまって肌を傷つけていたでしょうから。
痒かったのは足です。なんと私は足の指にまで気泡でき始めていました。しかもそれらは気がついたら小さいのがくっついて、めちゃめちゃ大きな気泡になってました。あれは本当に不快でした。なにこれ!?みたいな。
ふくれてるから、歩いたら少し違和感を感じるんです。
もうこれはほんとに嫌だったのでまたおなじ皮膚科に行き、無事に薬をもらい、手湿疹は順調に治っていきました。手湿疹のあるところに保湿と治す用のクリームを塗るんですけど、ベッタベタでしたね。ほんとに寝る前に塗らないと、スマホとか触れませんでした。けれど薬のおかげでみるみるうちに治り、今では手湿疹が出てくることはありません。しかしアレルギーが原因で発症するらしいので、今後も気が抜けません。
そうして手湿疹は綺麗に治り、私はそこでようやく気づきます。
「皮膚科でちゃんと相談したら体の痒みも止まるのでは?」と。
遅い!!!!
私気づくの遅い!!!!!
私はその同じ皮膚科で体の痒みが酷いことをしっかり事細かに相談しました。
すると、もう一段階強めの痒み止めを頂いて、こってり塗りたくりました。(ステロイド剤と言って本当に強い薬なのでしょっちゅう塗るのはダメです)
とくに痒かったのは背中とパンツのゴムが当たる部分、肘と膝の裏、などなどです。
お風呂上りに塗ること4、5日だったでしょうか。
寝る時全然痒くない!!
これは嬉しかったです!分かりやすすぎるくらい改善が感じられました。
当時は痒すぎて、寝てても起きちゃって、ろくに寝れなかったんです。だから常に寝不足で、学校では授業中しょっちゅう寝てました。
これは別にサボり自慢とかではなく、本気で悩んでました。授業聞きたいのに眠過ぎて寝ちゃうんですよ?先生からもなんとなく嫌な目で見られるし、辛かったです。
そんななかでようやく一度も起きずに眠れた時は快晴の朝でしたね!!驚きました。確か半年くらいそれで悩まされていたので、本当に久しぶりでした。
今も痒いなって思い始めたらいつもより強めのお薬を塗るようにしています。完全に塗らなくてもいいようになったらいいんですけど、まだやはり痒みはなくなっていないので。
この後、本当に安定してきて、肌も綺麗になっていきました。まだ波はありますが、絶望を感じていた当時と比べると良くなっています。
最近は蕁麻疹も手湿疹も、寝る時に痒い!なんてこともなくなりましたが、また新しいことが…
花粉です。私はスギの花粉症なのですが、鼻水やくしゃみは全く出ません。その代わり、肌に大きく影響します。
ほっぺが真っ赤になりました。肌も乾燥気味になって、身体も少し痒かったです。
けれどそれは花粉が飛んでる期間だけだったので、本当に花粉症としての症状だったんだと思います。確かにいつもの薬を使っても改善しませんでした。
前まで花粉症なんて無縁だと思っていたのですが、アレルギー症状がマシになって初めて花粉症で肌荒れを起こしました。やはりアレルギーとなにか関連があるんじゃないかなと私は思っています。
これが、私のアレルギーについてのお話です。長くなりました。
私がこうしてアレルギーを体感して思ったことは、メンタルがとても大事だということです。
治っては新しい症状が出て、何度も絶望を感じました。私は一生このままなんだろうか、治らないのか、
治してもまた次の症状が出るから治しても意味はないのではないか、と。
自分ばかり不運に見舞われている気がするんです。泣いて泣いて、散々でした。
けれど、私は意識していなかったことでしたが、いつも泣いた後に
「いつまでも泣いてちゃだめだ!治る、絶対良くなる」
って自分に言い聞かせていたんです。
周りから見たら情緒不安定ですが、これで私はアレルギーと戦ってきました。
結局諦めなければ何かしら希望は残っているんです。長期戦になったとしても、治るって信じて前向きになりましょう。
自分の心が先に挫けないように、自分で支えてあげるんです。病は気からといいます。
もしかしたら、私は絶望期のときにそのまま家に引きこもったり、精神を病んでしまっていたかも知れません。十分にありえる話です。けれどなんとか私は頑張れました。頑張ったね、とりあえず、お疲れ様って言ってあげたいです。
しかし、アレルギーに限らず、病気と戦うというのは孤独なものです。自分自身の問題だから。他人にいくら分かってもらおうともそれは不可能です。
だから私はブログを書きました。
私自身の心の整理整頓も含めて、同じような人がいたなら、頑張って欲しいから書きました。
当時の私も、ネットで、アレルギーとか、蕁麻疹とか調べて、似たような方のブログを読んだりして孤独感を薄めてました。これは結構効果的で、読んだ後に自分も治るはず!頑張ろう!と前向きになれます。
私自身もまだまだこれから戦っていかねばなりません。調子がいい日もあれば悪い日もあります。きっと完治する、なんてことはないのでしょう。でも私は諦めません。痒くてかいてしまう自分を責めません。大丈夫、良くなる、そう信じて前向きに考えていこうと思います。
だから、共に頑張りましょう。アレルギーと戦い抜きましょう。遠くながら、この文章で少しでも誰かを勇気づけられますように。